なぜ里親が必要?

さまざまな事情により、家庭で暮らすことが難しいこどもたちがいます。国は「こどもまんなか社会」を掲げ、社会的養護においても家庭に近い環境で育つことを大切にしています。その実現に向けて重要な役割を担うのが里親です。地域の中でこどもを支える存在として、いま里親が求められています。

家庭で暮らすことが難しくなる背景

こどもが家庭で安心して暮らし続けることが難しくなる背景には、さまざまな事情があります。その中でも多いのが、保護者からの不適切な関わりや養育の困難さです。

令和5年度 全国の虐待相談件数
令和5年度 虐待相談・内容別件数

社会的養護のもとで生活する必要が生じる原因の割合

  1. 1位

    心理的虐待

    全体の約6割を占めています。心理的虐待には、怒鳴る、無視する、否定し続けるなど、外からは気づきにくい関わりも含まれます。

  2. 2位

    身体的虐待

    たたく、蹴る、物を投げつけるなど、こどもの体に痛みやけがを与える行為をいいます。

  3. 3位

    ネグレクト

    食事や衣服が十分に与えられない、病院に連れて行ってもらえない、こどもが一人で長時間過ごすといった状況も含まれます。

社会的養護とは?

社会的養護とは、家庭で暮らすことが難しくなったこどもを、社会全体で支えていく仕組みです。さまざまな事情がありますが、それはこども自身のせいではありません。里親家庭や施設などで生活しながら、こどもが安心して育つことを大切にしています。

こどもたちは、その後どうなるの?

家庭で安心して暮らすことが難しいとき、こどもは一時的に家庭を離れることがあります。その後の暮らしには、いくつかの選択肢があります。

児童相談所による一時保護

児童相談所の一時保護は、虐待などからこどもの安全を守るための仕組みです。一時保護所や施設、ファミリーホーム、里親家庭で過ごしながら、今後の支援や暮らしを検討します。

暮らしの選択肢

その後、家庭に戻ることが難しい場合には、里親家庭やファミリーホーム、児童養護施設で生活することになります。

  • 里親家庭

  • ファミリーホーム

  • 児童養護施設

里親と施設、それぞれの支え方

こどもたちを支える方法には、里親家庭とファミリーホーム、児童養護施設があります。かたちは違っても、どちらも安心できる居場所をつくる大切な支えです。

  • 里親家庭

    里親の家庭で、できるだけ家庭に近い環境の中で生活します。少人数での関わりの中、一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、安定した愛着関係を築いていきます。短期間の場合もあれば、長期にわたる養育もあります。

  • ファミリーホーム

    養育里親の住まいで、複数のこどもを家庭的な雰囲気の中で育てる仕組みです。里親よりもやや多い人数を受け入れますが、できるだけ家庭に近い環境で、継続的であたたかな養育を行います。

  • 児童養護施設

    さまざまな事情のあるこどもたちが生活する施設です。職員がチームで支え、生活面だけでなく、学習や心のケア、自立に向けた支援まで幅広く行います。近年は、より家庭的な小規模グループでの養育が進んでいます。

施設があるのに、なぜ里親が必要なの?

小規模なグループでの養育が進む中で、「施設と里親家庭は同じでは?」と思う方もいるかもしれません。けれど、里親家庭には、日々の暮らしの中で育まれるあたたかな関わりがあります。里親家庭ならではの良さとは?

  • 安心できる愛着関係を築きやすい

    特定の大人と継続した関係を持つことで、信頼や安心感が育ちやすくなります。この経験は、人との関係を築く土台になります。

  • 自立後も続く関係を築ける

    里親家庭で育った子どもは、自立したあとも気軽に頼れる関係を持ち続けることができます。成長を見守ってくれる大人がいることは、大きな安心につながります。

  • 日常の家庭体験を積み重ねられる

    食事の準備や家事、家族の行事など、何気ない日常を共有することで、生活する力や社会性が自然と身についていきます。そうした経験を通して、将来の家庭像や親の役割を学ぶこともできます。

  • 進学の可能性が広がる

    里親家庭では、大人の働く姿や会話を通して将来の夢を思い描きやすくなります。また、一人ひとりに合わせた学習の見守りが、進学への意欲や選択肢を広げます。

  • 環境の変化を最小限に抑える

    施設の数には限りがあり、自宅から離れた地域で生活することもあります。地域に里親がいれば、学校や友だちとのつながりを保ちながら、環境の変化をできるだけ抑えて暮らし続けることができます。

ここでご紹介した内容は、里親家庭で育つことのメリットの一例です。こども一人ひとりに合った環境で成長していくために、養育里親の存在は欠かせません。こどもたちをあたたかく支えるために、多くの里親家庭が必要とされています。

紀南地域の里親は足りてる?

紀南地域にも家庭的な環境を必要とするこどもたちがいます。安心して過ごせる居場所を求めているこどもたちに対して、里親の数は十分に足りているのでしょうか?

紀南地域の

  • 社会的養護が必要なこどもの数

    40

  • 里親登録数

    44世帯

  • 里親委託率

    20%

現在、8世帯の里親家庭で8人のこどもが暮らしています。(令和7.3月現在)

国は、こどもが家庭的な環境で育つことを目指し、里親委託率について乳幼児は75%以上、学童期以降は50%以上という目標を掲げています。一方で、紀南地域の委託率は約20%にとどまっており、その差は小さくありません。

こども一人ひとりに合った家庭を選べるよう、地域の中で里親への理解を広げ、支えの輪を少しずつ育てていきたいと私たちは考えています。

ほっとの想い 紀南地域にはもっと多くの養育里親が必要です

社会的養護が必要になったこどもたちは、紀南地域ならではのさまざまな課題に直面します。

その負担を少しでもやわらげることができるのが、地域にいる養育里親の存在です。養育里親の必要性について、わかりやすくアニメーション動画で解説しました。

養育里親ができる支援とは?

養育里親ができる支援は多くあり、こどもを家庭で育てるだけでなく、週末里親やレスパイトなどの支援を通して、地域の子育てをやさしく支える存在です。
  • 週末里親

    土日や学校の長期休みなどにこどもを迎え入れる関わり方。日常的な家庭生活を体験することができ、社会とのつながりを広げます。

  • 一時保護委託

    児童相談所の判断で一時的にこどもを預かるかたち。家庭的な環境でこどもが安心できる時間を過ごすことができます。

  • レスパイト

    養育里親家庭や施設で暮らすこどもを、短期間預かるしくみ。こどもにとっての気分転換や休息、里親家庭にとってのリフレッシュにもつながります。

  • ショートステイ

    保護者が病気や出産、仕事や家庭の事情などで一時的にこどもの世話が難しいとき、こどもを一定期間、施設や里親家庭で預かるしくみです。

ご相談・お問い合わせ

「ちょっと聞いてみたい」でも大丈夫。お電話やフォーム、直接センターでもご相談いただけます。また、ほっと(田辺市)まで来るのが難しい場合でも、ご都合の良い場所まで伺うこともできますのでお気軽にご連絡ください。

里親支援センターほっと

0739-34-2735

8:30〜17:30 ( 土・日・祝除く )

〒646-0217 田辺市城山台5-1(ひまわり寮内)

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